イギリス空母「アークロイヤル」

ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

今回の更新はイギリス海軍航空母艦「アークロイヤル」です。
商船改装の「アーガス」、戦艦改装の「イーグル」、大型軽巡洋艦改装の「フューリアス」「カレイジャス」「グローリアス」、純正空母の「ハーミス」に続いて建造されたイギリス海軍の中型正規空母です。
基準排水量22000トン、水線長208.8m、最大幅28.9mの船体を持ち、最大速度は31ノット、搭載機60機の性能で、戦前建造のイギリス空母としては最も優れた艦として1938年に就役しました。

艦これにおいては2017年8月の夏イベント「欧州救援作戦」の最終海域突破報酬として実装されました。
いかにも姫騎士といった外見を持ち、セリフも騎士らしいものが多いと共に瑞鶴に続く提督爆撃系艦娘かつビスマルクストーカーという個性を持っています。

まずは全体から。
アークロイヤル全体1アークロイヤル全体2
アークロイヤル全体3アークロイヤル全体4
アークロイヤル全体6アークロイヤル全体7
アークロイヤル全体5
右舷中央よりやや前部側に寄った位置に直立煙突と一体化した艦橋構造を持っています。
2段式格納庫を持つ事から飛行甲板までかなりの高さがあり、舷側に設けられた舷窓の段数からもそれが伺えると思います。
この高さは上記格納庫の影響のほか、缶室の高さが同クラスの他国中型空母に比して1.5倍という数値であることも一因となっています(日本海軍の「飛龍」8.2mに対し「アークロイヤル」12.8m)。

艦首。
アークロイヤル艦首1アークロイヤル艦首2アークロイヤル艦首3
艦首に2基の射出機を装備、形状は艦首全体を閉塞したエンクローズド・バウとなっており、射出機先端近くの艦首甲板は緩やかな曲線を描いて下方に湾曲しているのが外見上の特徴です。
また艦首部分は垂直に近い形となっており、日米の空母のような波切を重視した形状とは一線を画したものとなっています。

艦橋。
アークロイヤル艦橋1アークロイヤル艦橋2アークロイヤル艦橋3
アークロイヤル艦橋4アークロイヤル艦橋5
艦橋は本格的なアイランド(島)型で、前半部が艦橋、後半部が煙路となっています。
前後に各2基の40mm8連装機関砲(通称ポムポム砲)を装備、艦橋下部の舷側にはライフラフトを搭載。

船体各部と兵装。
アークロイヤルポムポム砲1アークロイヤルポムポム砲2
アークロイヤル高角砲1アークロイヤル左舷1
高角砲は45口径11.4cm連装砲を2基一組で両舷の前後に配置しており合計8基16門を搭載。
舷側部分にもポムポム砲を搭載しており額面上の対空火力はかなりのものですが、ポムポム砲は故障が多く口径と搭載数に比して有効であったとは言い切れない面があります。
左右両舷には飛行機揚収用のクレーンを装備しており、舷側開口部に搭載艇を収容。
日本海軍の空母が艦尾に纏めて搭載艇を収容していたのに対しアメリカとイギリスは舷側に開口部を設けて搭載艇を収容しており、この辺りにも各国の設計思想の違いが見て取れます。

エレベーター。
アークロイヤルエレベーター1アークロイヤルエレベーター2アークロイヤルエレベーター3
「アークロイヤル」のエレベーターは中央付近に密集して3基装備されています(画像で2本線の部分がエレベーター)。
大きな特徴として主翼を折りたたんだ状態での運用を前提としている事が挙げられ、このため日本やアメリカ空母のエレベーターと比して極めて幅が狭いものとなっています。

艦尾。
アークロイヤル艦尾1アークロイヤル艦尾2アークロイヤル艦尾3
「アークロイヤル」の外見で大きな特徴の一つがこの艦尾構造です。
水線長208.8mに対し飛行甲板長は243.8mと水線長に対し35mも出っ張った形となっています。
その大半がこの艦尾部分によるもので、大げさなオーバーハングによって飛行甲板長を稼いでいるのが判ると思います。

「アークロイヤル」は1939年10月にドイツ装甲艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」捜索の為にK部隊へ配属、巡洋戦艦「レナウン」と共に南大西洋で作戦行動を取りました。
しかし肝心の「アドミラル・グラーフ・シュペー」を発見する事は出来ず、ドイツ商船鹵獲などの戦果を挙げたのみでした。
とはいえラプラタ沖海戦で損傷した「アドミラル・グラーフ・シュペー」はウルグアイのモンテビデオに逃げ込み脱出の機会を伺っていましたが、イギリス側の流した欺瞞情報(「アークロイヤル」と「レナウン」がモンテビデオ近海に到着しているという偽情報、実際には到着まで36時間以上必要な位置にいた)によって脱出を断念、艦長のラングスドルフ大佐は自沈を決意。
結果として戦闘に参加は出来なかったものの「アドミラル・グラーフ・シュペー」の追い込みに一役買う事となりました。

1940年に入ると地中海へ転戦、H部隊に所属して艦隊の護衛や偵察任務をこなし、年末には大西洋へ戻ることとなります。
年明けの大西洋ではドイツ戦艦「シャルんホルスト」「グナイゼナウ」の捜索やアメリカからの船団に対するエアカバーの提供を行います。
1941年にはマルタ島への航空機輸送任務やアレクサンドリアへの輸送船団護衛任務に就きました。
同年5月にはビスマルク追撃戦に参加、「アークロイヤル」所属のソードフィッシュ雷撃機によって「ビスマルク」の舵を損傷させ味方艦隊が同艦に追いつくきっかけを作り出すことに成功します。
その後地中海へ移動した「アークロイヤル」は6、7月にマルタ島への航空機輸送任務にあたり、9月まで輸送船団の護衛任務を行いました。
そして11月にふたたびマルタ島への航空機輸送任務にあたったのち、ジブラルタルへの帰投途中にドイツ潜水艦「U-81」の魚雷攻撃を受け艦橋真下付近に1本が命中。
右舷へ大きく傾斜したもののすぐに沈む様子はなかったために応急作業を実施します。
しかし応急作業開始までに50分近い時間が経過しており、この間に艦内各所への浸水が進んでいたこともあって電源を完全に喪失してしまいました。
有効な対策を打つ事が出来ず、曳航も不可能となった「アークロイヤル」はジブラルタルまで25海里の地点で横転沈没しその姿を消しました。

イギリス海軍航空母艦「アークロイヤル」でした。
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フランス海軍戦艦「リシュリュー」

ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

今回の更新はフランス海軍の戦艦「リシュリュー」です。
艦これにおいては2017年8月のイベント「西方再打通!欧州救援作戦」前段作戦ラストの報酬として実装されました。

「リシュリュー」計画までの欧州戦艦事情はまさに「玉突き衝突」状態で、最初にドイツ海軍が計画した装甲艦「ドイッチュラント」を計画>フランス海軍が対抗の為「ダンケルク」級中型高速戦艦を計画>ドイツ海軍、ダンケルク級対抗の為装甲艦4、5番を「シャルンホルスト」級として改設計&ビスマルク級の計画開始>イタリア海軍、ダンケルク級に対抗して「リットリオ」級を計画&旧式戦艦の魔改造>フランス海軍、リットリオ級に対抗するため「リシュリュー」級を計画、と独仏伊で新たな計画が持ち上がるとそれに対抗する形で他2ヶ国が新たな艦を計画、という状況でした。
そしてこの流れのうち、ほぼ最後に計画され完成した艦が「リシュリュー」となります。

まずは全体から。
リシュリュー全体1リシュリュー全体2
リシュリュー全体3リシュリュー全体4
リシュリュー全体5リシュリュー全体6
一見して判る通り、「リシュリュー」最大の特徴は4連装2基8門という主砲配置でこれを前甲板へ集中配置しており後部への主砲射界は文字通り「0」となっています。
この配置は英戦艦「ネルソン」級に倣ったものとされており(フランス海軍は否定しているらしい)、前級の「ダンケルク」より採用されフランス新戦艦の特徴となりました。
主砲配置に大きな特色がある「リシュリュー」ですが、その奇抜な配置とは裏腹に全体としてのデザインは非常に綺麗にまとまっています。
この辺りは流石フランスと言うべきか、イタリアと並んでデザインの国であることをよく示していると思います。
舷側に施された迷彩も非常に凝っており、階梯型の一部をぼかすという他国に例を見ないパターンを採用しています。

艦首。
リシュリュー艦首1リシュリュー艦首2
艦首形状は取り立てて特徴らしいものはありませんが、敢えて言うなら錨とそれを繋ぐ錨鎖が3つあるところでしょうか。
艦首波切プレートの後ろには20mm機銃座があり、艦首方向への対空火力を形成しています。

艦橋。
リシュリュー艦橋1リシュリュー艦橋2リシュリュー艦橋3
塔型構造の艦橋を持ち、周囲にはBofors40mm四連装機銃を配置して近接対空火力を形成。
装甲司令塔(横に細長いスリットがある円筒型の構造物)の形状がはっきり判ります。

主砲。
リシュリュー主砲1リシュリュー主砲2
リシュリュー主砲3リシュリュー主砲4
リシュリュー艦首3
45口径15インチ(正38cm)4連装砲を艦首甲板に2基搭載。
1、2番砲の間が大きく開いているのは砲塔間への命中弾によって両砲塔が同時に使用不能に陥ることを避ける為と言われています。
フランス海軍が4連装砲を採用したのは砲塔1基当たりの重量を軽減することで防御に回す重量を大きく取るためで、舷側装甲は傾斜した330mm、甲板装甲は150mmと他国の新型戦艦と比べても引けを取らない重装甲でした。
※独ビスマルク:舷側320mm(垂直)、甲板50+80(一部100)mm(一枚板換算では100~120mm程度)
 伊リットリオ:舷側280+70mm(傾斜)、甲板合計150~200mm(一枚板換算では120~150mm程度)
 英キングジョージ五世:舷側374mm(垂直)、甲板149+31mm
主砲威力はスーパーチャージ(強装薬)を用いた場合に伊リットリオ急に匹敵するものでしたが、実際には様々な問題から初速を落として運用されることになりました。
内部構造は連装砲2基を並べて4門にした、といった感じで砲塔中央に左右を分ける装甲従隔壁が存在しています。
これは被弾時に1砲塔丸ごとの機能喪失を避ける為に取られた措置で、被弾時の火力喪失を可能な限り軽減する事を考慮していることが判ります。

中央部。
リシュリュー中央部1リシュリュー中央部2リシュリュー中央部3
リシュリュー後部マック1リシュリュー後部マック2リシュリュー後部マック3
リシュリュー後部マック4リシュリュー後部マック5
艦橋と後部マストの間が搭載艇収容区画となっています。
リシュリュー級の大きな特徴の一つとして煙突がマストと一体化した構造、いわゆる「マック」と呼ばれる構造となっており、後部マスト上段で斜め45度方向へ開口している部分が煙突の排気口です。
対空兵装としてはBofors40mm四連装機銃以外に10cm連想高角砲を片舷3基で合計6基を装備しています。

副砲と艦尾。
リシュリュー副砲1リシュリュー副砲2
リシュリュー艦尾1リシュリュー艦尾2
副砲は主砲とは逆に艦尾への集中配置となっており、艦尾方向への対艦火力を担当しています。
艦尾甲板は一段下がったものとなっていますが、当初の計画ではここは水偵搭載区画となっていました。
しかし自由フランス海軍に所属後、アメリカでの改装においてBofors40mm四連装機銃を搭載、艦尾方向への近接対空火力を形成しています。
イタリア戦艦「リットリオ」もそうですが、副砲火力を重視しているのは共に大型駆逐艦を排除する為に必要とされたからです。
英米両海軍の新型戦艦及び大改装を受けた旧式戦艦が両用砲を搭載していることを指して先見の明があるとし、今回のリシュリューや大和型戦艦等の「高角砲と副砲を個別に搭載」している艦を旧態依然とした思想の産物とする意見もあります。
しかし巡洋艦戦力や駆逐艦戦力において劣勢、あるいは同等の相手と交戦する場合は味方の防御スクリーンを形成する小型軽快艦艇を抜けてきた相手を始末する手段として副砲は非常に重要な役割を持ちます。
副砲と高角砲を個別に装備するのは思想の問題というよりは想定する状況の違いと考えるべきだと思います。

史実のリシュリューは1935年10月に起工されました。
……しかしフランス海軍の悪しき伝統というべきか、その建造速度は遅々としたもので進水は1939年1月、ドイツとの開戦後も特に工事を急いだ記録もなく、完成は1940円4月でした。
同年6月にフランスのブレスト軍港から西アフリカのダカールへ移動、7月にはヴィシー・フランス政権に戦力を渡したくないイギリス海軍によって攻撃を受け魚雷1本が命中、着底するも数日で復旧。
さらに同年9月にはダカール沖海戦で英戦艦「バーラム」と砲戦を交えましたがこの戦闘で2番砲塔で爆発事故が発生、主砲2門が使用不能となってしまいます(戦闘は英戦艦「バーラム」が損傷し英艦隊が撤退)。
1942年11月に連合国側(自由フランス政府)へ参加、アメリカへ回航の上ニューヨークにおいて修理と整備を行いました。
その後はイギリス海軍の元で各種作戦に参加、1945年にはイギリス東洋艦隊の1隻としても活動しています。
リシュリューは1958年に予備役となった後1968年に除籍、解体されました。

フランス戦艦「リシュリュー」でした。
次回リアル艦艇系更新は英空母「アークロイヤル」を予定、他の更新はまだ未定。

2018年4月11日1800時保有艦娘のレベル及び基本装備状況。

2018年4月11日1800時保有艦娘のレベル及び基本装備状況。
前回が昨年末だったので四半期に1回だけどちょっと遅れたけど状況確認&雑感。

まずは戦艦。
保有艦娘リスト01(戦艦)
リシュリューやガングートを150にするのが現在の最優先目標、航空戦艦4隻の集中育成はもう少し先になりそう……。
装備の改修は金剛型&海外艦の半数程は終了、回収餌用の41cm連装砲&46cm三連装砲の調達を進める予定。
目標は純戦艦ALL150レベル↑

正規&装甲空母。
保有艦娘リスト02(正規&装甲空母)
艦載機は通常時の装備。
震電改や天山村田&友永隊などは集中育成する艦に適宜搭載。
海外空母の育成がある程度進んだので日本空母の育成を再開しなければ……。
目標は140レベル↑

軽&護衛空母。
保有艦娘リスト03(軽&護衛空母)
ガンビア・ベイとケッコンカッコカリ完了。
こちらも当面の目標は全艦140レベル↑
4-2周回で任務を進めつつ育成中。

水上機母艦。
保有艦娘リスト04(水上機母艦)
全艦120レベル↑に達したので集中育成は解除、デイリー2-3でまったりと育成中。
秋津洲が2-3の羅針盤制御役しかしていない……(&時々対空カットイン)。

重巡洋艦。
保有艦娘リスト05(重巡洋艦)
平均育成が一番遅れていたけどようやく全艦90↑に。
高雄&愛宕と青葉の改二実装を心待ちにしつつ装備は等閑を付した状態。
当面の目標は主砲を2号砲以上にすること。

軽巡洋艦。
保有艦娘リスト06(軽巡洋艦)
相変わらず戦闘より遠征部隊旗艦として地味かつ着実な育成が続く軽巡洋艦。
装備の方は15.2cm連装砲改がイベント用にある程度整いつつあるけどだいたいカットイン用に潜水艦から魚雷発射管が引っぺがされる罠。
……大発搭載可能艦、もう少し増えないかなぁ。

練習巡洋艦。
保有艦娘リスト07(練習巡洋艦)
14cm連装砲の改修が地味に進むも改修餌の入手困難でストップ。
育成は演習で潜水艦ズを発見した時に2隻とも投入、リランカでの対潜要員は海防艦に奪われて育成速度が激減。

駆逐艦。
保有艦娘リスト08(駆逐艦)
基本平均レベルがようやく85に。
現在の集中育成艦はジャーヴィスとタシュケント、海外駆逐艦はある程度育てておけば単艦運用が出来るので便利。
「史実駆逐隊」あるいは「同型艦」でグループ化してレベルを揃えて運用するという何の意味もない個人的縛りプレイをしているので何気に重要だったりする。
……最近の問題は装備入れ替えをしないことによるドラム缶不足。
なお数値上の強さに関係なく趣味で神風型の装備を整えた模様。

海防艦。
保有艦娘リスト09(海防艦)
昨年から実装が始まったロリペド担当海防艦、本気で対潜用途しかないので2隻一組でリランカへ放り込んで育成中。
とりあえず全艦80レベルが目標。
……今後はイベントでも対潜マップの主役となるや否や?

潜水艦。
保有艦娘リスト10(潜水艦)
当面の目標は伊号第400潜水艦を99レベルにすること。
育成で便利なのは5-3、初手で南ルート敗北確定の可能性が高いが安定して多めの経験値が確保できるのは強み。
なお補強増設にタービンを入れておくと東側へ行く場合も。

その他。
保有艦娘リスト11(その他)
ようやくのことで大鯨とケッコンカッコカリ。
秋津洲並みに戦力外&低速の艦なので、演習旗艦で頑張るしかありませんでした……。
それだけにケッコンカッコカリのセリフは感無量。・゚・(つД`)・゚・。

陸軍船舶。
保有艦娘リスト12(陸軍船舶)
イベントなんかじゃあきつ丸に烈風ガン積みで制空補助が増えてきた揚陸艦とは一体
まるゆはデイリー2-3で旗艦を務めつつ地味に育成中。

昨年末に比べ劇的に変わった部分は殆どなし。
装備の改修を地味ーに進めてるけどネジ課金が月平均7000円(=100個)で済まなくなりそう……。
エンドコンテンツなのは判るけど、せめてものこと改修餌の指定に「開発できない」装備は止めて欲しい。
二期で装備開発へのテコ入れがされることを期待。

高速輸送艦「大井」

ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

今回の更新は元軽巡洋艦で元重雷装巡洋艦で模型は高速輸送艦として運用されていた時期の「大井」です(ややこしい)。
球磨型軽巡洋艦の4番艦で、建造経緯や重雷装艦への改装は「北上」とほぼ同じなのでそちらを参照下さい。
「大井」は1921年10月3日に就役、後に1928年12月から1937年10月、さらに同年12月から1939年末まで長らく海軍兵学校付属の練習艦として運用されていました。
これはあくまでも練習艦”任務”にあたっていたもので、「練習艦」へ艦種変更が成されていた訳ではありません(よくネタにされますが)。
……理由は「機関部の調子が悪くて一線任務に不安がある」というちょっと悲しいもので、重雷装艦への改装も機関部の不調が理由の一つとも言われています。

「大井」はミッドウェー海戦の敗北後、10基40門の魚雷発射管のうち6基24門を撤去、空いた甲板スペースを輸送物資搭載に使用する高速輸送艦へ改装されました。
この姿を再現したものが今回の模型となります。

まずは全体。
高速輸送艦大井全体1高速輸送艦大井全体2
高速輸送艦大井全体3高速輸送艦大井全体4
高速輸送艦大井全体5高速輸送艦大井全体6
魚雷発射管の有無を除くと基本的な艦型は重雷装艦時代と変わりません。
とはいえ甲板上のスペースが大きく空いている事でかなりすっきりした印象になっていると思います。

艦首と艦橋。
高速輸送艦大井艦首
高速輸送艦大井艦橋1高速輸送艦大井艦橋2
艦首、艦橋周辺も殆ど変更点はなし。
この辺りは軽巡洋艦時代とも大きく変わっておらず、艦橋前の2基と艦橋横に片舷各1基配置された14cm単装砲も軽巡洋艦時代のままとなっています。

中央部。
高速輸送艦大井中央部1高速輸送艦大井中央部2
高速輸送艦大井中央部3高速輸送艦大井中央部4
6基の魚雷発射管が撤去され、前部1~4番発射管跡は更地に、9、10番発射管跡には兵員揚陸用の小発動艇が搭載されています。
……高速輸送艦にするのであれば5~8番発射管も撤去してしまえば良いと思うのですが、そこまで割り切る事が出来なかった事が日本海軍の限界を示しているような気もします。
とはいえソロモンを巡る一連の戦闘では夜戦が中心となっていた事もあり、一定の対艦攻撃力は残しておきたかったのかもしれません。
煙突は直立3本で大正期の計画だけにクラシカルな印象があります。

艦尾。
高速輸送艦大井艦尾1高速輸送艦大井艦尾2高速輸送艦大井艦尾3
艦尾部分はデッキハウスが新設され、その上部が搭載艇格納スペースとなっています。
後部マスト基部に小発動艇の揚げ降ろしに使用するデリックを装備、艦尾甲板には爆雷投下軌条が装備されています。

高速輸送艦に改装された「大井」は1942年10月から輸送任務に従事、ブーゲンビル島のブインやニューブリテン島ラバウル等への輸送にあたりました。
1943年に入るとニューギニア島を巡る戦いにおいて増援任務に従事、3月からは南西方面(インドネシア方面)の輸送及び護衛作戦へ投入され、さらに8月からはシンガポールを拠点にインド洋方面(アンダマン諸島、ニコバル諸島)への輸送に従事。
年が明けて1944年2月にはインド洋方面の通商破壊戦にあたる「利根」「筑摩」「青葉」を基幹とする艦隊を護衛するも殆ど実績はなく、5月はまた輸送任務に当たっています。
6月は赤痢病患者発生の為殆ど行動出来ず、復帰した7月にマニラからシンガポールへ移動中に米潜水艦「フラッシャー」の雷撃を受け「大井」は撃沈されました。

なお「大井」という名はローマ字表記で「Oi」となり、鵜来型海防艦「伊王(Io)」と並んで世界一短い艦名とされています。

橋立型砲艦「宇治」

ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

今回の更新は橋立型砲艦「宇治」です。
砲艦とは砲艦外交(gunboat diplomacy)の語源となった艦種で、近代においては主に中国揚子江方面で活動した諸外国の砲艦が有名で、日本海軍も明治時代から浅喫水の河用砲艦を建造していました。
今回の「宇治」は1937年のマル3計画において建造された橋立型航洋型砲艦の2番艦です。
河用砲艦が200~350トン程度の排水量で8cm高角砲1~2門、機銃数丁で外洋行動能力が殆どなかったのに対し、基準排水量999トンで12cm単装&連装高角砲各1基(3門)と25mm連装機銃2基という強力な兵装を有し外洋行動能力を持つ事が大きな特徴となっています。

「宇治」全体。
砲艦宇治全体1砲艦宇治全体2
砲艦宇治全体3砲艦宇治全体4
砲艦宇治全体5砲艦宇治全体6
砲艦は1944年の基準改定により軍艦籍から除かれ菊の御紋章が撤去されますが、この模型はその直前辺りの時期を再現したものとなっています。
外見は魚雷発射管がない事を除けば小型駆逐艦といったところでしょうか。
最大速度は19.5ノット、航続力は14ノットで2500海里となっています。
艦首側に10年式12cm連装高角砲1基、艦尾側に同単装高角砲1基を装備しており、25mm連装機銃はシールド付きのものが艦橋前と後部構造物の上に1基ずつ装備。
就役当初に比べると25mm単装機銃が増備され後檣に13号対空電探を装備、前檣トップには∞型をした逆探も設置されています。

艦首&艦橋。
砲艦宇治艦首
砲艦宇治艦橋1砲艦宇治艦橋2
艦橋は角張った形状で量産性に配慮されている事が判ります。
実際に「橋立」型砲艦は戦時の近距離護衛に当てる量産艦のプロトタイプとして設計されている節があり、同じマル3計画における「占守」型海防艦が長距離護衛用量産艦のプロトタイプとしての性格を持っていた事を考えると対になる存在と言えるでしょう。
しかし兵装面で見ると就役当初は対潜兵装を持たなかった「橋立」型(模型では対潜兵装強化後の姿なので爆雷投下軌条を装備しています)は主砲を高角砲とするなど対空火力に関しては「占守」型を大きく上回っており、「護衛艦」という艦種そのものに対する思考錯誤の段階であった事が伺われます。

中央部。
砲艦宇治中央部1砲艦宇治中央部2
中央部に25mm単装機銃を装備、周囲には搭載艇4隻、ホ号艦本式缶2基と艦本式タービン2基で出力は4600馬力。

艦尾。
砲艦宇治艦尾1砲艦宇治艦尾2砲艦宇治艦尾3
当初爆雷兵装の搭載がなかった事もあり、後部の12cm単装高角砲がかなり艦尾寄りに設置されていて対潜兵装を搭載するスペースがあまりなかった事が判ります。
三式爆雷投射機を片舷1基ずつ、爆雷投下軌条(防弾板付)が2基装備していますが配置に余裕がありません。

「宇治」は1941年4月30日に竣工、揚子江方面へ回航され揚子江部隊旗艦として主として船団護衛に活躍しました。
1944年8月には二等駆逐艦「蓮」と共に沖縄からの疎開船団護衛(ナモ103船団)に当たりますが同船団は米潜水艦「ボーフィン」の攻撃を受け学童疎開船の「対馬丸」を撃沈されてしまいます。
この時期米潜水艦は3隻のチームで連携して攻撃をかける事が多く、新たな攻撃を警戒した「宇治」と「蓮」は対馬丸乗員の救助を断念、この為対馬丸に乗船していた疎開学童に大きな被害を出す事となりました(対馬丸事件)。
このナモ103船団の護衛における対馬丸喪失は「宇治」にとって最大の痛恨事となりました。

後に上海方面に移動した「宇治」は現地で終戦を迎え、国府軍に接収されました。
その後は国府軍の艦として行動していましたが1949年の上海陥落に伴い共産軍に鹵獲されてしまいます。
直後に国府軍の爆撃により撃沈されたものの同年末に浮揚の上修理され1950年4月に「南昌」と改名(それまでは「八一」)、新編の第6艦隊旗艦となりました。
「南昌」となった「宇治」はその後も長く中国海軍の1艦として活動、最終的に除籍されたのはなんと1979年(昭和54年)の事でした。

以上、砲艦「宇治」でした。
地味な活動履歴の中で一番目立つものがナモ103船団護衛における対馬丸事件という辺り、なんともやりきれないものがあります。
しかし近海航路護衛を考慮した短航続距離の量産型護衛艦としてのコンセプトは日本海軍が予め想定されていた「確保すべき通商路」の護衛に関しては戦前より意を払っていた事の証明であり、巷間言われる程「航路護衛」を軽視していた訳ではない事が読みとれます。
最大の問題は開戦直前に突然「確保すべき通商路」が最大でも台湾~本土、樺太~本土程度であったところをシンガポールやインドネシア方面に拡大してしまった事でしょう。

次回更新は「白露改水着ver」と「村雨改水着ver」を一緒にやる予定。
艦艇模型関係では月末に「大井(高速輸送艦時)」が届く予定なのでそちらになると思います。
プロフィール

大隅4001

Author:大隅4001
艦こ関係模型やフィギュア中心のブログです。

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