装甲空母「大鳳」

ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

今回の更新は日本海軍が戦争中に完成させ、実戦に参加した唯一の正規空母「大鳳」です。
「大鳳」にとって最初で最後の海戦となった1944年6月のマリアナ沖海戦時の姿を再現したものとなっています。

航空母艦「大鳳」は日本海軍の建艦計画であるマルヨン計画唯一の空母として設計・計画されました。
その任務は「蒼龍」「飛龍」「翔鶴」「瑞鶴」と続く高速正規空母と同じく敵機動部隊への攻撃を第一とするものです。
最大の特徴はそれまでほぼ無防御であった飛行甲板に急降下爆撃による500kg爆弾の命中に対応可能な装甲を施した事にあります。
飛行甲板の装甲化はそれまでの正規空母の飛行甲板が全て無防御であり、30kg爆弾の直撃ですら戦闘能力を喪失しかねないという防御上の一大欠点を根本から是正する事がその目的でした。
一時はこの重防御から「大鳳は味方機動部隊より前に出て中継基地として使用する」という運用法が取られると解説されていた事もありますが、日本海軍は「大鳳」計画時に「飛び石的用法を主目的とするに非ず、従って将来の空母は皆このような重防御とする」と明確に中継基地としての運用法を否定しています。
加えて飛行甲板に重防御を施した空母が将来の主力であり、「大鳳」以降の空母は全て装甲化された飛行甲板を持つと明確に述べています。
実際には戦局の悪化等により「大鳳」の同型艦及び「大鳳改」型の建造は実施されずに終わってしまうのですが。


日本海軍が計画した新世代の航空母艦、そのスタンダードとなるはずであった「大鳳」、まずは全体から。
航空母艦大鳳全体1航空母艦大鳳全体2
航空母艦大鳳全体3航空母艦大鳳全体4
飛行甲板は装甲化されていますが、一番上は木甲板となっています。
以前は装甲鈑にラテックス(ゴム系塗料)を塗ったものとされていたのですが、近年の研究により中央船体断面図に「木甲板」の指定があること、飛行甲板で撮影された写真の発見等によって「大鳳」の飛行甲板最上部は木甲板である事が判明しました。
今回の完成品はこの新考証による姿の再現となっています。
飛行甲板の装甲範囲は前後部のエレベーター間に施されており、中央付近に近づくに従い幅が広くなり、最大幅は25mとなっています。
ちょうどレモンの両端を切り落とした形状を考えて頂ければその装甲範囲がなんとなく判ると思います。
厚さは25mm+70mmの95mmで高度700mから投下される500kg爆弾に耐えられるもの、とされていました。
この飛行甲板の装甲化は搭載機の減少というデメリットもありましたが、計画搭載定数57機に加え分解格納7機、さらに飛行甲板への露天繋止12機と合わせ戦時搭載は76機を予定しており、マリアナ沖海戦ではほぼこの搭載数を満たしています。


「大鳳」艦首。
航空母艦大鳳艦首1航空母艦大鳳艦首2航空母艦大鳳艦首3航空母艦大鳳前部飛行甲板
飛行甲板を装甲化した「大鳳」はトップヘビーを避けるために「翔鶴」型よりも甲板数を減少させており、それに伴う凌波性確保の為に日本空母として初のハリケーン・バウ(艦首部分を完全に覆う形状)となっています。
以前紹介した「瑞鶴」や「赤城」と比べるとその形状の違いが明確に判ると思います。


「大鳳」艦橋及び中央部。
航空母艦大鳳艦橋1航空母艦大鳳艦橋2航空母艦大鳳艦橋3
航空母艦大鳳艦橋4航空母艦大鳳艦橋5航空母艦大鳳艦橋6
航空母艦大鳳艦橋7航空母艦大鳳左舷高角砲1
「大鳳」の艦橋はそれまでの日本空母にない艦橋と煙突が一体化した大型艦橋が採用されています。
この艦橋構造は煙突からの排煙による気流の乱れ等が不安視され、商船改装空母「隼鷹」において実験的に先行採用の上問題が無い事が確かめられました。
外側に26度傾斜した煙突は同形式の艦橋を持つ他国空母には見られない特徴となっています。
戦局が悪化した昭和19年に完成した「大鳳」は21号電探が最初から2基装備されており、対空監視能力が強化されています。
飛行甲板側の艦橋側壁に見える、横長の黒いものは搭乗員への説明等に使う黒板です。


「大鳳」艦尾及び兵装等。
航空母艦大鳳艦尾1航空母艦大鳳艦尾2航空母艦大鳳艦尾3航空母艦大鳳艦尾4
航空母艦大鳳右舷高角砲1航空母艦大鳳右舷着艦指導灯
艦尾付近の構造は今までに紹介した日本海軍の航空母艦とあまり変わりはありません。
最後部には25mm三連装機銃2基を装備する機銃座を備えています。
また右舷高角砲の間には緑灯4個と赤灯2個からなる着艦指導灯を装備。
同装置は左舷側にも設置されています。
「大鳳」が装備した高角砲はそれまでの標準高角砲である八九式12.7cm連装高角砲から九八式10cm連装高角砲へ変更されており、「翔鶴」型に比べ搭載数は片舷1基減の6基12門となっています。
機銃は25mm三連装機銃で他の空母と変わりません。
また大きな特徴として着艦制動装置が新型の三式着艦制動装置(油圧式、制動重量6トン)を装備しており、新世代の艦攻である「流星」や艦偵「彩雲」の運用能力を持っていました。
「大鳳」以前の航空母艦は最大制動重量4トンの呉式着艦制動装置(電気式)を装備しており、この点からも本艦が日本海軍空母の新たなスタンダードとしての能力を持っていた事が判ります。

「大鳳」は昭和16年7月10日に神戸川崎重工にて起工、昭和18年4月7日に進水しました。
戦局の悪化に伴い工事が急がれ、昭和19年3月7日に竣工、あ号作戦(マリアナ沖海戦)に旗艦として臨む事となります。
しかし同海戦においてアメリカ艦隊を先に発見、第一次攻撃隊を出撃させた直後に「大鳳」は米潜水艦「アルバコア」の魚雷攻撃を受けてしまいます。
この時第一次攻撃隊として発艦していた1機の「彗星」艦爆(小松幸男飛曹長操縦)が突如海面へ向けて急降下、「アルバコア」が発射した魚雷へ体当たりを敢行し身を呈して魚雷の脅威が迫りつつある事を「大鳳」に伝えました。
しかし急速転舵するも全てをかわしきる事は出来ず0810に右舷前部に魚雷1本が命中、この衝撃により前部エレベーターが中途半端な位置で停止してしまいます。
しかし応急資材や机、椅子までもを用いて穴を塞ぎ、残された一部の艦載機を発進させる事に成功しています。
魚雷命中の後も「大鳳」は航行に支障はなく、流石の新鋭空母と皆を感心させたと言われています。
しかしこの時、「大鳳」の艦内奥深くでは航空揮発油のタンクにヒビが入り、漏れた揮発油が気化して滞留するというおよそ空母にとって最悪の状態となりつつありました。
そして敵艦隊を発見できずに戻ってきた攻撃隊を収容し始めた1432(魚雷命中より約4時間後)、「大鳳」はその艦内で突然大爆発を起こしたのです。
この爆発の引き金を引いた原因そのものは未だに不明ですが、いずれにしても艦内に滞留していた気化ガスへの引火誘爆である事は確実であり日本海軍期待の新鋭空母「大鳳」は一瞬にしてその死命を決されてしまいました。
艦内奥深くで誘爆が続き、救助の艦も迂闊な接近が出来ない状態が続き、駆逐艦「若月」等が脱出した乗員を救助。さらに駆逐艦「磯風」が停止した「大鳳」の艦尾へ接近して乗員収容に当たりました。
そして誘爆発生から約2時間後の1628、「大鳳」はマリアナ沖にその姿を消しました。


次回は未定、フルディティールアップ版の「金剛(1941)」を入手したのでそれをやるかも?
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