水上機母艦「神威」

ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

今回の更新は「艦これ」2017年春イベントにて実装された水上機母艦(給油艦/飛行艇母艦兼給油艦)「神威」です。
運営ツィッターでチラ見の段階で新規実装艦を「神威」と断定、キットを探し回ったところポーランドのレジンキットメーカーであるニコモデルから水上機母艦時代の「神威」が発売されている事を確認、急遽購入の上優先製作依頼を出す事にしました。
……ちょっと先走った気がしなくもないですが、チラ見で「神威」と判断したのは間違っていなかったので一安心。
そんな「神威」ですが、本来の地名としては「か”む”い」なのですが艦名としては「か”も”い」となっています。
これは他にも「伊良湖」が同じく本来の読みは「いら”ご”」なのですが艦名としては「いら”こ”」となっている例があります。

まずは全体から。
水上機母艦神威全体1水上機母艦神威全体2
水上機母艦神威全体3水上機母艦神威全体4
水上機母艦神威全体5
大本は大正時代の建艦計画、「八八艦隊計画」の補助艦として計画された艦隊給油艦で、ターボ電気推進技術の評価試験を目的としてアメリカのニューヨーク造船所に発注、大正11年9月12日に竣工しました。
竣工時は特務艦(運送艦)に類別されましたが昭和7年8月より水上機母艦への改装を受け、昭和9年6月1日に特務艦籍から軍艦籍へ移り、水上機母艦へ再類別されました。
キットはこの水上機母艦時代のもので、昭和12~13年初頭辺りの姿を再現したものとなっているのですが、何故かキットの方は「1942年」の文字が。
艦尾のハインマットは昭和13年(1938年)に撤去されている&昭和14年に再改装されて飛行艇母艦へ変更されているので実質昭和12~3年頃の姿となっている事をご了承下さい。

「神威」艦首部分。
水上機母艦神威艦首1水上機母艦神威艦首2水上機母艦神威艦首3
元が給油艦として計画されただけに、艦首の形状など当時のタンカーに限りなく近いものとなっています。
艦首左舷にのみ菊花紋章が付いていますが、実際には右舷側にも付いていたようです。
前部マストの下にある箱状の構造物は仮艦橋で、本来の艦橋からの見通しが悪化した為に設置されたものと思われます。

「神威」中央部。
水上機母艦神威艦中央1水上機母艦神威艦中央2水上機母艦神威艦中央3
水上機母艦神威艦中央4水上機母艦神威艦中央5
「神威」のキットで一番の見どころはやはりこの中央付近の航空艤装及び格納庫でしょうか。
本来の上甲板の上に鋼製甲板を増設の上軌条を設けて格納甲板とし、さらに鋼製の天蓋を設置して格納庫内の水上機を保護する形になっています。
射出機が装備されていないのは軍縮条約の条項に違反する為で、この事もあって「千歳」などのような艦隊型水上機母艦と異なり外地での基地機能をメインとした改装となっています。
搭載機は常用・補用合計12機で、90式水上偵察機や94式・95式水上偵察機を搭載していたようです。
鋼製天蓋は右舷側が切り欠かれた形状となっており、ここからデリックを介して搭載機を洋上に降ろして発進させる方式となっています。
また鋼製天蓋の各所に13ミリ単装機銃を装備しており、煙突両脇に装備された8cm高角砲と合わせて対空戦闘を主眼とした兵装が施されています。

「神威」艦尾。
水上機母艦神威艦尾1水上機母艦神威艦尾2水上機母艦神威艦尾3
水上機母艦神威艦尾ハインマット
艦尾に装備しているリール状のものはハイン式揚収装置(ハインマット)で、以前「瑞穂」の説明で書いたものと同じ(というか「神威」から撤去したハインマットを「瑞穂」が装備した)で、キットではこのハインマットもエッチングパーツで展開状態を再現しています。
艦尾近くにある円形の台座は中口径砲を装備可能な砲座で、後に14cm単装砲が装備されています。
煙突付近に林立しているキセル状のものは通風筒で、明治~大正期の艦艇によく見られるものです。

「神威」はこの後昭和14年に飛行艇母艦への改装を受け、戦争中は主として重油輸送に使用されました。
昭和19年に給油艦へ類別変更され、香港に停泊していた昭和20年4月5日に米空母機による空襲を受け大破、4月13日に浸水量の増加により着底、そのまま終戦を迎えました。
戦後は英軍により解体され、昭和22年5月13日に除籍。
水上機母艦「神威」でした。
ターボ電気推進の評価試験を目的としてアメリカに発注され、給油艦>水上機母艦>飛行艇母艦>給油艦と艦種変更を繰り返すという変わった経歴を持つ艦ですが、活動そのものは地味でした。
とはいえこんな艦が日の目を見るのも「艦これ」の大きな特徴だと思います。
……実装されなかったらキットを手に入れようとか全く考えなかったでしょうし。

次回更新は飛行艇母艦「秋津洲」を予定。
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No title

地道ながらもよく働いた縁の下の力持ち、華はないけど生き延びたという点では青葉みたいですね。
電気推進ということでWikiで調べましたが交流発電機6250kwとは…
大正生まれですが主機に関しては、日本海軍にとって真似出来ないオーパーツだったのでしょうか。

昨今、COGAGで突っ走るましゅう、おうみを国産出来たことを考えると隔世の感が。
艦娘として考えると米国出身なので、英語堪能でも不思議じゃないですね。
人にも軍艦にも歴史あり…と調べなおして面白い艦だと思いました。

2202第二章、何処でもレビューがボロクソです(小声

No title

七猫様

コメントありがとうございます。
あくまでもターボ電気推進の評価試験が目的ですし、レキシントン級のターボ電気推進システムを見た英海軍の技術者が「複雑怪奇」と評したように当時の日本海軍には手に余るシロモノだった可能性は高いと思います(特に電気系がまだ未熟だった時代ですし)。
運送艦という戦闘を本分としない艦だからこそ試験目的とはいえ導入出来た、という側面は大きいと思います。

2202、以前のコメントにあったグレートメカニックを購入・確認の上一緒に行く予定だった友人にも見せて満場一致で「もう期待出来ねーな、これ」となりましたw
というか、2199の設定が嫌なら何故続編という形で作るのか?
2199のキャラや設定すら露骨に排除して「続編」と名乗る事に羞恥心はないのか?
制作陣の良識と常識を疑わざるを得ません。
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大隅4001

Author:大隅4001
艦こ関係模型やフィギュア中心のブログです。

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