陽炎型駆逐艦

さて今回は吹雪型を起点として発展してきた日本海軍の艦隊型駆逐艦、その完成形とも言うべき陽炎(甲)型駆逐艦です。
なお、ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

日本海軍の艦隊型駆逐艦は吹雪型以降、軍縮条約の制限を受けつつ初春型>白露型>朝潮型と発展してきました。
朝潮型において兵装面での性能はほぼ完成(12.7cm連装砲3基、61cm四連装発射管2基(次発装填装置付))の域に至りましたが、最大速力と航続力においてまだ不足と見做されていました。
これを解決したのが今回紹介する陽炎型で、最大速力35ノット(朝潮型34.85ノット)、航続距離18ノットで5000海里(実測値は6000海里近く。朝潮型は18ノットで4000海里、ただし実測値は18ノットで5000海里近く)とされました。
……カッコ内に記した通り、実は朝潮型も性能改善工事後の実測値はほぼ陽炎型の計画値に匹敵するものとなっています。
他に朝潮型からの変更点として魚雷次発装填装置の配置が変わったことがあげられます。
朝潮型では2番煙突の両舷に装備していた1番発射管用の次発装填装置を1番煙突横の両舷装備に改め、朝潮型では前から【1番発射管】【1番発射管用次発装填装置】【2番発射管】【2番発射管用次発装填装置】と隙間なく魚雷関連装備が並んでいたのを修正しました。
これは搭載している魚雷が誘爆した時に連鎖爆発を防ぐためのレイアウトでした。
また、陽炎型は戦前に全艦が完成し、各艦一定の訓練期間を経て必要十分な錬度を確保する事が出来た最後の艦隊型駆逐艦でもありました。
改陽炎型とも言える夕雲型はネームシップの夕雲ですら1941年12月5日の竣工で、陽炎型程の訓練期間を得られず、完成次第戦場に投入され消耗していくという状態でした。
そういう点から見ても陽炎型は真に日本海軍水雷戦隊の主力構成艦であったと言えるでしょう。

右上より雪風、不知火、天津風
陽炎型(右より雪風、不知火、天津風)

さて、ここからは「雪風」と「天津風」を並べて製作の差を見ていきたいと思います。
「雪風」はウォーターラインシリーズでよく行われるディティールアップ(エッチングパーツによる手摺&艦橋窓枠&ラッタル等の再現、空中線の追加、装備品の一部をナノドレッドシリーズへ置き換え)を施して完成させたもので、「天津風」はそれに加えマストを金属製パーツへ交換、砲塔・魚雷発射管のジャッキステーや内火艇の固縛帯等の再現がなされています。

まずは艦首部。以下左側が「雪風」、右側が「天津風」になります。
なお、「雪風」は1945年4月の菊水作戦時の姿、「天津風」は1943年頃の第一次対空兵装強化後の姿となります。
陽炎型雪風艦首陽炎型天津風艦首
一見してマストの太さが違う事が判ると思います。
1/700という関係上、どうしてもキットのマストは若干オーバースケール気味になってしまう為、アフターパーツによるマストの変更により見た目の違いがかなり変わります。

続いて艦尾。
陽炎型雪風艦尾陽炎型天津風艦尾
「雪風」は対空兵装強化の為2番主砲を撤去、25mm三連装機銃を2基装備しているのが外観上大きな違いとなっています。
改装工事をしていない「天津風」はその分シンプルなものとなっており、後部マストも13号対空電探未装備となっています。

艦中央部。
陽炎型雪風魚雷発射管陽炎型天津風魚雷発射管
陽炎型雪風後部兵装陽炎型天津風後部兵装
白露型以降、朝潮型、陽炎型、夕雲型と日本海軍駆逐艦の標準魚雷兵装である92式魚雷発射管2基とその次発装填装置が並ぶ艦中央部。
1番煙突両脇に装備された箱状の逆ハの字型のものが1番発射管用の次発装填装置で、使用する際は発射管を後ろ向きにして魚雷を装填するようになっています。
下の写真は2番発射管用の次発装填装置を艦尾側から撮影したもので、2番発射管の後ろに斜めに装備された箱状のものが次発装填装置です。
こちらは1番発射管と違い、定位置から右へ僅かに旋回させるだけで4本連続しての次発装填が可能となっています。

「雪風」と「天津風」の比較画像でした。
精密感という点では徹底的なディティールアップを行った「天津風」の方が上ですが、「雪風」のように適度なディティールアップでも充分な完成度になっているのが判ると思います。
エッチングパーツを大量に使用すると本体のお値段の数倍になる事もありますし、どこまで手を入れるかはやはり製作者次第という事になります。
今の新作キットは素組み+甲板の限定塗装+スミイレでも充分に見栄えがしますので、「艦これで興味持ったけどどうしようかな」と迷っておられる方は是非一度キットを手にとって頂ければと思います。

次回は次のうちどれか。なお撮影は終了済みなので希望があればたぶんその時点で記事作成します。
軽巡洋艦「夕張」
給糧艦「間宮」
給兵艦「樫野」
希望する艦がありましたらコメント欄に一言頂けましたら幸いです。
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くそっ

雪風かっこいいのにどうしてもカッターで笑ってしまうwww
軍艦に小型ボートの組み合わせがツボに入るのは自分だけなんでしょうか。

次回は勿体無くて中々使えない間宮さんを希望します。

内火艇やカッター

軍艦に搭載されている内火艇やカッターは錨泊時に陸上との交通用に使ったり、救命艇として使ったりと様々な用途がありますので「搭載しない」という訳にはいかないんですよね……。
戦艦にいたっては10隻近い搭載艇を持っていますし、大きな軍艦になればなるほど搭載艇の数も増えていくのが実情だったりします。
なので元々こちらの世界にいる人にとっては「搭載していて当たり前」という「前提」が染みついてしまっているので逆にそういう視点は新鮮に感じます>軍艦に小型ボート

間宮、了解です。
写真もそう多くは無いので早速作業に入ります~。

アニメ艦これは史実に忠実だった疑惑

>>食料の搭載量は1万8千名分を3週間養える程度と言われ、重量換算では約1000トン弱となります。
また、艦内にはこんにゃく、豆腐といった一般食品のみならず、最中、羊羹、饅頭、ラムネ、アイスクリーム等の甘味品の製造能力を持ち、最中1日6万個、羊羹2200本、大福餅1万個他多数の甘味品が作れたと言われています。


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