給兵艦「樫野」

ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

連続更新3日目、給兵艦「樫野」でございます。
「樫野」という艦名も「給兵艦」という艦種もかなりマイナーなものなので、ご存知ない方も多いと思われます。
まず「給兵艦」という艦種ですが、これは本来ドライ・カーゴ(燃料や真水以外の補給物資)の中でも武器弾薬類を中心に補給する艦の呼称として使われています。
が、「樫野」は給兵艦という艦種分類にされてはいるものの弾薬補給は最初から本来の任務とはされていません。
……「武器」は間違いなく輸送(補給に非ず)する為に作られているのですが。

では「樫野」とはいかなるフネなのでしょうか?
答えは↓(即座のネタばれ防止の為若干スクロールしてください)




























給兵艦樫野給兵艦樫野正横

……おわかりになりますでしょうか?
前よりに設置された艦橋の前後に合計3か所の巨大なハッチが設けられており、艦橋の後部2か所に搭載されているのは「大和型戦艦の46cm三連装砲塔」です。
艦首側に搭載されているのは46cm砲の砲身で、最大6本が搭載可能でした。

つまりこの「樫野」、給兵艦という艦種に分類されてはいるものの実際には「砲塔運搬艦」、それも大和型戦艦の主砲運搬用に建造された艦なのです。
本艦は機密保持を徹底するために一般の造船所には発注出来ず、砲塔の輸送先である「武蔵」を建造した三菱長崎造船所に発注されました。
これは何故かと言うと46cm砲の砲塔・砲身生産設備が呉海軍工廠にしかなかった為で、輸送に民間船を使った場合の情報漏洩を恐れた海軍が「大和」「武蔵」の建造決定と同時に「樫野」の建造を決定したのです。

船体構造も座礁等の事故が致命傷にならないよう艦底部は完全な二重底となっており、一部は舷側付近まで二重構造となっていました。
また機関としてホ号艦本式重油専焼缶と共に技術吸収の一環として搭載した米ラモント社製のラモント缶は蒸気温度450℃、蒸気圧50気圧と「島風」のそれを上回るものでした(島風は400℃、45気圧)。
タービンもスイスのブラウン・ボベリ社製のものを採用しており、一種の実験艦としての要素も持っていたと言えるでしょう。

完成後の昭和16年、予定通りに呉から武蔵を建造している長崎へ砲塔3セットを2度分けて輸送、建造時の任務を果たしました。
その後は大和型三番艦「信濃」の砲塔輸送に従事する筈でしたが開戦により信濃の建造は中止命令が出され、砲塔運搬艦としての任務がなくなった「樫野」は通常の輸送艦としての任務に就く事となります。
が、昭和17年9月に台湾沖で米潜水艦「グロウラー」の攻撃を受け撃沈されその生涯を閉じました。

以下各部UP画像。
樫野艦首、十年式12cm高角砲を装備。
給兵艦樫野艦首

樫野艦尾、こちらにも十年式12cm高角砲を装備。
給兵艦樫野艦尾

樫野艦首側船倉、46cm砲の砲身が並んでいるのが判ります。
給兵艦樫野46cm砲砲身搭載部

樫野中央部、46cm三連装砲塔の基部が積まれている状態なのが判ります。
給兵艦樫野砲塔搭載部給兵艦樫野中央部

以上、給兵艦「樫野」でした。
日本海軍は機密保持の為にこんな艦まで建造していたのです、というお話。
にしてもまさかこんなマイナーな艦までプラモ化されるとは思いませんでした……。
前回の「間宮」もそうですが、艦これ効果による艦艇模型業界への波及はガルパンによる戦車模型のそれを遥かに凌駕していると思います。

次回は軽巡洋艦「夕張」の予定です。



なおブログ主の保有する模型はこんな感じで設置されている(飾っているとは敢えて言わない)模様。
P4190927.jpg
前後2列&別の場所にも5隻程。
……置き場所がどんどんなくなっていく現状、現在30隻ちょっと……orz
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

フネと比べても

46cm三連装砲が大きすぎるのは模型だからでしょうか?

サイズは、

間違っていません、模型であってもサイズは同一縮尺となっております。
「樫野」の最大幅は19.9m、大和の主砲は幅13m(側面の装甲部含む)なのでこのサイズ比で正常です。
なんだかんだで「樫野」は1万トンという当時の輸送船としてはかなり大きなフネですが、大和型の主砲塔はそれすら小さく見える程のでかぶつだった、と。
プロフィール

大隅4001

Author:大隅4001
艦こ関係模型やフィギュア中心のブログです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
雑記
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR