重雷装艦「北上(改装直後)」

ブログ主は過去に熱射病でぶっ倒れて後遺症が残った為に自力制作はガンプラパチ組みレベルが限界で、保有しているキットはオークションで落札、或いは制作代行依頼を出して作って頂いたものとなりますことを予めお断りさせて頂きます。

予告通り今回は重雷装巡洋艦「北上(改装直後)」でございます。
北上全体1北上全体2北上全体4北上全体5
「艦これ」においては「スーパー北神北上様」と呼ばれると同時に大井と合わせて「ハイパーズ」の愛称を持ち、イベントボス戦で彼女達のカットインや連撃によって勝利を手にした方も多いのではないでしょうか?

さて「北上」は5500トン型軽巡洋艦の第一陣「球磨」型三番艦として1921年4月に就役しました。
5500トン型軽巡洋艦は八八艦隊計画における艦隊のワークホースとして3型式14隻が整備され、1920年代においてほぼ同一の性能を持つ36ノット級巡洋艦を14隻も揃えたのは日本海軍だけで、他の追随を許さぬ戦力を有していたと言えるでしょう。
同時期のイギリス海軍は1910年代に多数の軽巡洋艦を建造していたものの、最高速度は28~29ノットの艦が殆どで数量としてはともかく性能面では若干見劣りするものでした。
アメリカ海軍はカタログスペックでは5500トン型を凌ぐ「オマハ」級軽巡洋艦を10隻建造していましたが、太平洋と大西洋へ分割配備しなければならなかったこと、艦体が軽構造で高速航行中に燃料タンクへ海水が浸入するなどの欠点もあり、やはり性能バランスと数量という意味では日本海軍に劣っていたと言えます。
オマハ級軽巡洋艦はアメリカ海軍が深刻な巡洋艦不足に陥ったガダルカナル戦においても前線に投入されずに終わりました。この一点を見てもアメリカ海軍が同級をどのように評価していたかの一端が伺えます。

北上左舷正横より
北上全体3

就役時には優秀な性能を誇った5500トン型軽巡洋艦でしたが、流石に1930年代後半ともなると旧式化が目立ち始めます。
特に第一陣である「球磨」型は雷装が53.3cm連装4基(片舷2基)と第二陣の「長良」型&第三陣の「川内」型の61cm連装4基(片舷2基)に比べ劣っている事もあり、本来の軽巡洋艦として近代化改装を施すのではなく、特化させる事で延命を図る事になりました。
それが今回の「北上」で、僚艦「大井」と共に61cm4連装魚雷発射管10基を装備する(通称)「重雷装艦」への改装が決定しますぶっちゃけ旧式艦のリサイクルなんですが

この「重雷装艦」は九三式酸素魚雷の実用化とそれに伴う新しい水雷戦術を実現する為に構想されたもので、主力部隊に随伴し2~3万mの距離から敵艦隊に対し隠密長距離雷撃を実施する事を前提としています。
この長距離隠密雷撃は重巡洋艦と重雷装艦によって行うもので、1個重巡戦隊による雷撃(24~32射線)が必要最低限度の発射数とされています。
片舷20射線の雷撃力を持つ重雷装艦は2隻で重巡1個戦隊を上回る斉射が可能であり、さらに反転してもう一度同じだけの魚雷を撃つ事が可能な雷撃専門艦でした。
この雷撃力を持たせる為に艦橋より後部に配置されていた既存兵装を全て撤去、甲板を拡大して片舷5基の61cm4連装発射管を装備、下手な火葬仮想戦記に登場するトンデモ艦など裸足で逃げ出す外見を持っています。

艦橋付近。
この辺りは建造当初の雰囲気を色濃く残しており、ここだけ見れば普通の5500トン型とあまり変わりはありません。
艦橋周囲に装備されているのは3年式50口径14cm単装砲です。
北上艦首北上艦橋後部

両舷に配置された92式61cm4連装発射管。
北上中央部1北上中央部2
お題に「改装直後」と入れてあるのは当初この写真のように魚雷発射管に波除のシールドが装備されていなかった為で、後に水雷科員からの要望により簡易型のシールドが装備されています。
……いつ見ても一発の被弾が命取りになるであろう配置です。

艦尾にはデッキが設けられ、その上部に本来は煙突周辺に搭載していた艦載艇が乗せられています。
北上艦尾

……が、開戦劈頭に行われた真珠湾攻撃によって米戦艦群は壊滅、対戦艦部隊への雷撃「のみ」を前提とした重雷装艦は相手を失ってしまいました。
結果、ミッドウェー海戦後に一部の魚雷発射管を下ろして高速輸送艦へ改装され僚艦「大井」と共に輸送作戦やその護衛に従事する事となります。
1944年7月には「大井」を米潜水艦「フラッシャー」の雷撃で失い、同年8月には佐世保工廠で回天搭載母艦へと改装されました。
しかし戦局は既に水上戦闘艦の行動を許すような状況ではなく、「北上」は1945年7月の呉空襲において大破。
沈没こそ免れたものの機関部を破損して行動不能となり終戦を迎え、14隻建造された5500トン型軽巡洋艦の中で敗戦時に唯一その姿を水上に留める事となりました。

史実では事実上全く改装の意味がなかった重雷装艦化ですが、艦これの中では海軍が想定した以上の大活躍を見せ、僚艦大井と共に特にボス戦でその真価を発揮しています。
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